• SOLD OUT

Cコンパイラで遊ぶ78K0Sマイコン

著者
鈴木 哲哉
定価
2,592円(本体価格 2,400円)
発売日
2007年6月22日
判型/ページ数
B5変型/280ページ
ISBN
978-4-88337-539-4
備考
-

チップは500円!Cコンパイラは無償!78K0Sでプログラミング!簡易評価ボード/温度・湿度センサ/USB接続などの回路例も掲載

ジャンル

読者サポート

  • 正誤情報

目次

第1章 78K0S シリーズの概要

1-1 78K0S シリーズの基礎

1-1-1 78K0S のラインナップ
1-1-2 78K0S を選ぶ理由
1-1-3 78K0S の開発環境
1-1-4 78K0S と関連装置

1-2 78K0S/KA1PCX の外部構造

1-2-1 ピンの名前と配置
1-2-2 常識的な選択と設定
1-2-3 ポートの機能
1-2-4 割り込みの機能
1-2-5 アナログポートの機能
1-2-6 タイマの機能
1-2-7 シリアルインタフェースの機能

1-3 78K0S/KA1PCX の内部構造

1-3-1 内部の各部とCPU の位置付け
1-3-2 リセット処理と関連機能
1-3-3 低電圧検出回路の機能
1-3-4 クロックジェネレータと関連機能
1-3-5 低速内蔵発信回路と関連機能

1-4 78K0S/KA1PCX のメモリの構造

1-4-1 メモリの構成
1-4-2 フラッシュメモリ領域
1-4-3 内部高速RAM 領域
1-4-4 特殊機能レジスタ(SFR)

第2章 開発環境の整備

2-1 開発環境の整備

2-1-1 開発ツールのダウンロード
2-1-2 目標とするフォルダ構成
2-1-3 アセンブラRA78K0S のインストール
2-1-4 C コンパイラCC78K0S のインストール
2-1-5 シミュレータSM+ for 78K0S のインストール
2-1-6 デバイスファイルのインストール
2-1-7 ドライバコンフィギュレータApplilet のインストール

2-2 書き込み環境の整備

2-2-1 目標とする書き込み環境
2-2-2 WriteEZ2 のダウンロードとインストール
2-2-3 パラメータファイルのインストール
2-2-4 簡易ライタの製作
2-2-5 接続の設定と動作確認

2-3 78K0S/KA1+ ミニ評価カードCT-207 の接続

2-3-1 78K0S/KA1+ ミニ評価カードCT-207 の概要
2-3-2 ドライバのダウンロード
2-3-3 ドライバのインストール
2-3-4 WriteEZ2 の接続の設定と動作確認

プログラムの開発手順

2-4-1 スイッチを押すとLED が点灯する回路
2-4-2 ドライバコンフィギュレータの操作
2-4-3 ソースの記述とプログラムのビルド
2-4-4 シミュレータの操作

第3章 内蔵機能の評価と実験

3-1 簡易評価ボードの製作

3-1-1 簡易評価ボードの製作
3-1-2 回路の設計と定数の計算
3-1-3 簡易評価ボードの動作確認
3-1-4 CT-207 による書き込みと評価の補足
3-1-5 簡易評価ボード等価のシミュレータの設定

3-2 LED を1 秒ごとに点滅させる

3-2-1 目標とする機能と実現の方法
3-2-2 プログラムの雛形の作成
3-2-3 プロジェクトを構成するファイル
3-2-4 関数main と関数MD_INTTM80 の記述
3-2-5 完成したプログラムの動作確認

3-3 クロックを停止して消費電力をおさえる

3-3-1 目標とする機能と実現の方法
3-3-2 プログラムの雛形の作成
3-3-3 mainc の記述
3-3-4 INT_userc の記述
3-3-5 TIMER_userc の記述
3-3-6 完成したプログラムの動作確認
3-3-7 簡易評価ボードのチャタリング対策

3-4 PWM信号でアナログ量を表現する

3-4-1 目標とする機能と実現の方法
3-4-2 プログラムの雛形の作成
3-4-3 LED を徐々に明るく点灯するプログラム
3-4-4 シミュレータでタイムチャートを見る
3-4-5 波形を定義できるプログラムへの改良
3-4-6 PWM信号を電圧の変化に変換する回路

第4章 周辺装置の接続と制御

4-1 液晶ディスプレイの接続

4-1-1 サンライクSC1602B の仕様
4-1-2 78K0S/KA1PCX との接続
4-1-3 プログラムの雛形の作成
4-1-4 液晶ディスプレイに4 ビットを送る関数
4-1-5 液晶ディスプレイに8 ビットを送る関数
4-1-6 関数の標準化
4-1-7 SC1602B の命令と初期化の手順

4-2 液晶ディスプレイの制御

4-2-1 タイマ80 と時間経過を記録する変数
4-2-2 液晶ディスプレイに文字を表示する手順
4-2-3 シミュレータによるタイミングの確認
4-2-4 表示の開始位置を指定する関数

4-3 温度センサの接続
4-3-1 セイコーインスツルS8100B の仕様
4-3-2 温度センサの回路の設計
4-3-3 アナログポートの値を表示する手順
4-3-4 温度を表示する手順

4-4 湿度センサの接続
4-4-1 湿度センサIC TDK CHS-GSS の仕様
4-4-2 湿度センサの回路の設計
4-4-3 アナログポートのチャンネル1 を使う設定
4-4-4 湿度を表示する手順

第5章 パソコンとの接続

5-1 シリアルインタフェースでの接続
5-1-1 目標とする装置の機能
5-1-2 装置の仕組み
5-1-3 プログラムの雛形の作成
5-1-4 装置の動作確認

5-2 送信の機能の開発
5-2-1 装置の機能の整備
5-2-2 送信の可否を知る手段とその準備
5-2-3 文字を送信する関数
5-2-4 値を文字列に変換する関数
5-2-5 エスケープシーケンスによる表示制御
5-2-6 温度と湿度を表示するプログラム
5-2-7 シミュレータによる送信データの観測

5-3 受信の機能の開発
5-3-1 文字を受信する仕組み
5-3-2 初期化とエラー処理の記述
5-3-3 バイトを読み取る関数
5-3-4 文字コードを表示するプログラム
5-3-5 文字列を読み取る関数
5-3-6 種類のデータを1 行に表示する関数
5-3-7 コマンドで処理を変えるプログラム
5-3-8 データ収集端末としての使いかた

5-4 USB での接続
5-4-1 USB/シリアル変換の仕組み
5-4-2 回路の設計と組み立て
5-4-3 パソコンの側の作業
5-4-4 装置の側の作業

はじめに

78K0S は、コンピュータの一式とポート、A/D コンバータ、タイマなどの周辺回路を内蔵し、ワンコインで買えるマイコンです。ライバルのPIC やAVR に比べると、CPU が目的のはっきりした命令をもち、メモリが1 つの連続したアドレスにあるのが特徴ですが、すばらしいことにC 言語に対応した豪勢な開発環境が無償で提供されていて、CPU の命令やメモリのアドレスを意識する場面がありません。何はともれ、まず基礎をしっかり身に付けるという段階を省略し、ふと思いついたアイデアをすぐ現実の装置に反映するのに最適です。本書は、78K0S とC 言語の組み合わせで、目的の装置を完成させます。
 開発環境には、ドライバコンフィギュレータとシミュレータが含まれます。これが、プログラムの記述前後で重要な役割を果たし、本当に目的の装置がすばやく完成します。ドライバコンフィギュレータは、マウス操作でC 言語のプログラムの雛形を作ってくれます。周辺回路を操作する関数も用意されます。おかげで、いきなり目的の処理から記述できます。たとえば、LED を点灯させるとかシリアルインタフェースで文字列を送信するくらいのことなら、C 言語のソースに1 行記述を追加するだけで完全に動作するプログラムになります。シミュレータは、実物の装置に代わってプログラムを実行します。78K0S の動作を再現するのはもちろん、ピンにロジックアナライザ、コンソール、出力パネルなどを接続できて、そのうち出力パネルにはスイッチ、LED、ブザーなどを取り付けられます。ハンダ付けがいらず、費用がかからず、失敗しても損害がなく、プログラムが危険な挙動をしたとき身の安全が保障されます。そして、電子工作の苦手な人にも本書を楽しんでいただけます。
本書は、たいていの入門書が力を込めて説明するマイコンの成り立ちやC 言語の文法を省略しています。そういうことは、誰かがうまく動かした事例を見ているうちに身に付きます。とりわけC 言語は、文字どおり言語の一種であり、外国語をおぼえる要領でおぼえられます。最短1 行の記述で動き、すぐ結果が見て取れる開発環境では、なおのことアカデミックな説明より、まずやってみるほうが大切だと思います。そのため、本書は与えられた紙面の中でなるべく多くの回路図とソースと完成した装置の姿を示すようつとめました。もし、みなさんがビギナーなら、当面、本書の事例を再現し、装置が動くという当たり前の事実に感動してください。少しでも知っていることがあれば、C 言語のソースに自分で記述を追加してみると、99 の失敗から1つの大成功が生まれるかもしれません。本書は、情熱にまかせて装置を動かそうとしている人を全力で応援します。
鈴木哲哉