退職なき時代のキャリア進化論
(「はじめに」より抜粋)
キャリア人生の前提は変わってしまった。現在の年齢が何歳であるかは関係なく、誰もが、退職なき100年人生のキャリアビジョンを描くべき時代に突入した。
副業が推進され、年金は何歳からいくら支給されるか分からない時代。また、健康寿命も長くなっていく一方で、私たちの人生は本質的に、いつが最後の日なのかさえ分からない。そんな不確定要素ばかりの中で、誰もがこれまでにない、長い長いキャリア人生のリアルを構築していく時が来たのである。
(中略)
超長寿社会は、そこについて無関心を装い続けるにはあまりにも時間が長いのだ。誰もが、晩年を無意味に、石や屍のように時間を過ごすことだけは避けたいと願っている。つまり、時の流れに耐えうるミッション、自身の根底のアイディンティを覚知しなければならなくなっているのだ。最先端と最深部を繋げることができる柔和で頑強な哲学を以って、キャリア進化の道筋を描き、新しく認知できる世界を広げ続けることが大切になっている。
・キャリア・イノベーションを促す6つの要因
・サラリーマン全盛時代のゆっくりとした終焉
・「取引コストゼロ」と「経験の成長」
・現代社会における労働の正体
・職業経験の9つの要素とその進化
・成果にコミットするメータリングエコノミー
・関係性と場所性に基づく「一回性」の価値の増大
・無痛文明と生命の欲望
・出現する「ミッション経済」
・「好き嫌い」を超えた真の原動力
・Airbnbの本質はキャリアデザインにある
・「働くプラットフォーム」の進化の方向性
・事業進化のための「Co-Creationピラミッド」
・激減したテクノロジーコストを何に投資するか?
・ベーシックインカム時代のマネジメントモデル
・進化する事業開発スタイルと経営モデル
・資金調達と「会社」の新たなカタチ
・イノベーションの公益性を最大化する
・リーダーシップもパラダイムシフトした
・イノベーション時代に必要な10の人材
・加速的進化のためのフレームワーク
・サラリーマン大格差時代の生涯職業デザイン
・どのような職業が生まれ始めているのか?
・人生100年時代のキャリアの「足場」
・人間観のパラダイムシフトが起こっている
・「幸せ」は生命力と環境との関係性で決まる
・超長寿社会における人間的成熟とは?
・思想、哲学を評価する8つの基準
・仏教的生命観と人格価値の最大化
【著者略歴】
長沼 博之(ながぬま・ひろゆき)
イノベーションリサーチャー/事業開発コンサルタント
一般社団法人ソーシャル・デザイン 代表理事
中央大学卒業後、株式会社船井総合研究所の創業者・船井幸雄氏が設立した船井幸雄グループに入社。企業及びNPO等を支援し、年間最優秀賞を最年少で受賞。その後、一般社団法人ソーシャル・デザインを創業。
近未来の社会とビジネストレンドを紹介するメディアSocial Design Newsや次世代ビジネス・働き方を共創するプラットフォームSocial Design Salonを運営し、コンサルティング、講演、執筆活動を行う。
テクノロジー社会や最新のビジネスモデル、働き方等のテーマでテレビや雑誌からの取材多数。著書に『ワーク・デザイン これからの〈働き方の設計図〉』、『ビジネスモデル2025』がある。
Social Design News
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